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一筆書き必勝法

 下のアプレットでは,お馴染みの一筆書きの実験ができます. グラフを描いてから,[判定]ボタンをクリックしてみましょう.

 グラフが一筆書き可能なときには, グラフ全体が薄くなります. でも,よく見ると,いくつかの辺に四角いマークが付いているはずです. そのマークされている辺の1つを選んで,クリックしてください.

 すると,その辺が青くなって,また別の辺にマークが付きます. また,マークされている好きな辺を選んでクリック. これを繰り返していくと, 青い部分がだんだん増えていって, 一筆書きが完成します.

 一方,一筆書きができない場合には, ブラウザの下の方に,一筆書きが不可能な理由が表示されます. さらに,次数が奇数の頂点が白抜きになって,マークされます.



 一筆書きができない理由は2つあります.
  1. グラフが非連結である.
  2. 次数が奇数になっている頂点が4個以上ある.
 一つ目の理由は当然ですね. グラフが離れていては,一筆で書けるわけがありません. 二つ目の理由は,次のように考えれば理解できるでしょう.
 仮に,グラフが一筆書きできたとしましょう. どこかから書き始めるとして, 辺をたどっていきます. そこで,書き始めと最後に筆を離すところ以外の頂点を注目します. 筆がその頂点に入ってくると,次には出ていきます. それが何度か繰り返されて, その頂点に接続しているすべての辺が筆でなぞられていくことになります.

 ということは, 入って出て,入って出てが繰り返されるのだから, その頂点に接続している辺は2本ずつ組にできるわけです. つまり,辺の本数は偶数になることになり,その頂点の次数は偶数です.

 こう考えると, グラフが一筆書きが可能ならば, 次数が奇数になる可能性があるのは, 書き始めと書き終わりの頂点だけです. つまり,奇次数の頂点があっても,2個までです. さらに,奇次数の頂点があれば偶数個という原則があるので, 2個までという条件が満たされなければ,奇次数の頂点は4個以上あることになります.


 上の2つの理由の一方から,グラフが一筆書き不可能になるのはわかるとしても, その理由が排除できたら,一筆書き可能となるのはどうしてでしょうか? そもそも,上のアプレットは,どういう判断基準で,次の1手を選択しているのでしょうか?
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