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グラフを分断する

 コンピュータのネットワークを想像しましょう. コンピュータがケーブルで結ばれて,ネットワークを作っています. コンピュータを頂点,ケーブルを辺と思えば, ネットワークはグラフに対応します.

 そのネットワーク上のどのコンピュータも 自由に通信ができるためには, そのグラフは連結でなければなりませんね.

 でも,何かの自己でどこかのコンピュータが壊れたり, ケーブルが切れたりすると, ネットワークが分断されて,自由に通信ができなくなってしまいます.

 とはいえ,仮にそこが壊れても,適当に通信経路を変更して, 残りのコンピュータの間での通信を維持することが可能なところもあります. ということは,逆に,そこが壊れたら,通信が維持できなくなるコンピュータや ケーブルをきちんと認識しておく必要がありますね.

 そういう壊れてはいけないコンピュータに対応する頂点を切断点, 切れてはいけないケーブルに対応する辺を切断辺と呼ぶます. つまり,切断点,切断辺とは,それぞれそれを除去してしまうと, グラフの連結成分が増えてしまう頂点や辺のことです.

 下のアプレットでは,グラフを描いてから, 切断点切断辺のチェックボックスをチェックして, [決定]ボタンをクリックすると, 切断点は赤,切断辺は青で着色されます.



 いろいろなグラフを描いて実験してみるとわかることですが, 切断点や切断辺は,グラフのくびれたところというイメージがありますね.

 辺をたくさん追加して,全体に丸い感じのグラフには, 切断点も切断辺もありません. 逆に,もっともスレンダーな連結グラフである木は, そのすべての辺が切断辺になっています.

 木のほとんどの頂点も切断点ですが, いくつか切断点でない(赤くならない)頂点もあります. それはどういう頂点でしょうか? それがわかれば,次の問題の答えもわかるでしょう.


 ところで,このアプレットはどうやって 切断点や切断辺の判定をしているのでしょうか?
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