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メビウスの梯子

 メビウスと聞いて思い当たるのは, いわゆるメビウスの帯でしょう. 短冊状の紙を半回転ひねって両端を貼り合わせると, 裏表のない帯状の輪のような曲面が得られるのでした.

 その縁をつなぐように線を描いていくと,梯子のような図になります. それに頂点を補ってグラフとみなしたものが, メビウスの梯子です.

 3D を選択して決定ボタンをクリックすると, その姿が見られます. それをマウスでつまんで回転させてみましょう. 段数を増やしていくと,だんだんメビウスの帯のようになっていきますよ.



 今度は,2D を選択してから決定ボタンをクリックしてみましょう. すると,正多角形とその対心点の組を結ぶ辺からなるグラフが現れます. 見掛けは 3Dタイプとはかなり異なりますが, これも同じメビウスの梯子なんですよ.

 メビウスの帯の縁に沿って長さが段数の2倍になっている閉路があります. その閉路は気持ちメビウスの帯を2周していますね. 1周すると,ちょうど梯子段の反対の頂点に至ります.

 この構造を頭において,閉路を紙の上に平らに描いてしまうと, 梯子段はその閉路上の真反対の位置にある頂点の組を結ぶことになりますね. こう考えると,3Dタイプも2Dタイプも,絵の描き方が異なるだけで, 同じグラフであることがわかるでしょう.


 英語でメビウスの梯子のことを Mebius Ladder というので, メビウスの梯子を,その段数 n を添えて, MLn で表わすことにしましょう.  n 段のメビウスの梯子には, 長さが 2n の閉路と対心点を結ぶ n 本の辺があります. ということは,頂点数は 2n で, 辺数は 3n になりますね.


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